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教育委員会が贈る歴史の道調査報告書、その傑作を補完して有り余る佳作、歴史の道踏査報告書〜古老の証言集〜 |
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円城の辻(11) ★★★ |
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円城の辻(えんじょうのつじ)の取扱説明書 いつの頃からか、ライダーの聖地と謳われて久しい道の駅円城。週末ともなれば県の内外を問わず単車が集い、四輪での進入が場違いと思わせるほど凌駕する。山陽方面からも山陰側からも上り勾配のピークに位置する現場は、感覚的にも距離的にも一服するには丁度良い。多くのライダー&ドライバーが日頃何気なく行き来している道でもあるが、99.9%の者が円城へ至る道筋の正体を知らぬまま、この世の春を謳歌している。何を隠そう僕もその一人だ。正確を期せば、僕もその一人“だった”。沿道一帯には旧道のそれと分かる無数の残骸が散見されるが、それらを丁寧になぞる過程で、僕の想像を遥かに超える驚くべき現実を目の当たりにする。これまで培ってきた道路感が音を立てて崩れる、それくらいのインパクトは必至の炎上、いや円城の辻の真髄を御覧頂こう。 |
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◆金網ネットの旧道跡の斜め先に待つ巨大な膨らみ 金網ネットで擁護された弧を描く壁面は、パッと見であれば全く食指の動かない対象物ではあるものの、その先に待つ膨らみと対を成す状況証拠により、ほぼ全域が植物に覆われる現場が旧道そのものである事を悟り、そうなると無視する訳にはいかない。 斜め向かいに対峙する巨大な膨らみは、今この瞬間も大型車両を許容するもので、それを回避する為にわざわざ鉄パイプゲートが設けられている。普通車クラスであれば5、6台は容易に駐車可能なスペースで、解放しておけば招かれざる客が夜な夜な集まる恐れもある。 |
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◆四輪が数台駐車可能な待避所に転用された旧道筋 こうしたスペースを道路維持管理のパトロールカー及び清掃業者が、時折利用しているのを取材中に何度か目にした。警備員も含め5〜6台の車両を連ね移動している彼等にとって、こうした場所は安心して一服出来る最適なスポットなのだろう。その都度ゲートを解放して使用しているようだ。 一部は歩道を兼ねている事から、車道との乗り入れ規制は緩く、四輪のみが排除されているに過ぎない。祝祭日であれば自転車でやってきた家族が、ブルーシートを拡げてワイワイやっていても何等違和感のない広場ではある。但し現場が元国道という点は、大方が意識しないだろう。 |
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◆巨大待避所の斜め向かい先に待つ旧道の膨らみ ガッツリ膨らんだ旧道の切れ端は、般ピーにとって単なる待避所でしかない。通年解放していれば不法投棄の温床にもなりかねず、苦肉の策としてひとつひとつの膨らみに車止めを設けているのだろう。ただ中にはゲートが何者かに破壊され、出入り自由な膨らみもある。 巨大な膨らみから目と鼻の先に位置する次なる旧道の残骸には、バリケードの基礎のみが存在するフリーゲートが待つ。加茂方面からの出入りは自由で、アポ無し無許可侵入に若干の躊躇いがある僕でも、この状態であれば何か問題でも?と自身に言い聞かせながら、堂々と進入する事が出来る。 |
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◆片方のゲートが無く出入り自由な小規模待避所 但し出口は封鎖されており、四輪の通り抜けは叶わない。このオチがあるのでわざわざ侵入する車両は皆無と思われるが、それでもゲートを設置するくらいであるから、余程管理者としては進入を阻止したい意図が伝わってくる。管理者が通り抜けを排除したい理由、それは現場を精査すれば明明白白である。 青下草橋以降の進行方向右手斜面には、延々と金網による落石防護柵が設置されている。普段から落石が多い事の証左だ。握拳大の石でもヒットすれば窓ガラスが割れるとか、バイクが転倒する等の事故に繋がるから、未然に防ぐ目的でメッシュフェンスを備えたのであろう。 |
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◆待避所の斜め向かい先に待つ旧道は松林にて進入不可 それが膨らみの背後のみ未設置となっている。恐らく予算の都合上当該箇所は不要と判断されたのだろう。何故なら現場は本線ではないから。費用対効果の側面からも前後のゲートで対処するのは至極真っ当だ。川沿いに歩道が備わるので、交通弱者の一時避難というのも考え辛い。 管理者の認識としてあくまでもこの空間は落石の受け皿に過ぎず、それ以上でもそれ以下でもない。元国道だろうが、貴重な道路遺構だろうが、そんなん知ったこっちゃぁない、所詮この程度であろう。この時点で僕は、はたと気付いた。膨らみの加茂側にゲートが無いのも節約なんちゃうん? |
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◆松林の旧道筋より斜め向かい先に待つ旧道の膨らみ 円城側からの下りであれば、車両に何等かの不具合が生じた際に、左の余白に寄せようとする心理が働く。従って川上のゲートは必至だ。しかし加茂側から遡上する車両が、対向車線を跨いだ先に待つ膨らみに突っ込む可能性は極めて低い。だとすればゲートを他に転用出来るぞと。 これはあくまでも僕の仮説に過ぎない。ただどこの自治体も苦しい御家事情を抱えているので、少しでも予算の削減に繋がればと苦心している現実を踏まえれば、無くはないセコビッチ作戦じゃあ〜りませんか!これが吉と出るか凶と出るかは分からない。ただ今の所現状で成立しているようだ。 |
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◆辛うじて四輪の進入が叶うも幅は軽四がギリギリサイズ SBG(セコ・ビッチ・ゲート)の膨らみより斜め向かいの先に待つ旧道筋は、跡地全域に植林された松に行く手を遮られ進入は叶わない。ここまで精査した者には元車道と判断が付くが、通りすがりの流し査定では難しいだろう。 その松林の斜め向かいの先に待つ旧道は、本格的な花壇を備える手の込んだ待避所ではあるものの、軽四の進入がやっとの狭隘路仕立で、現役時代より一回り圧縮された幅員は、ドライバーを萎えさせるに十分な威力を発揮する。 円城の辻12へ進む 円城の辻10へ戻る |